僕がゲイだと気づいた瞬間と、その理由を振り返って

はじめに:自分が「ゲイかもしれない」と感じたきっかけ

40代になった今、振り返ると「もっと早く気づけていれば」と思うことがあります。
僕が「ゲイかもしれない」と自覚したのは、決して若い頃ではありませんでした。
女性と交際経験もありましたし、周りから見れば「普通の男性」として生きてきたと思います。

けれど、心の奥底ではいつも違和感を抱えていました。
その違和感が、ふとした瞬間に「これが本当の自分なのかもしれない」と輪郭を持ちはじめたのです。

子ども時代の記憶:初めて同性を意識した瞬間

小学生の頃のことです。
クラスに、なぜか特別に目で追ってしまう男の子がいました。
一緒に遊ぶだけで楽しい。笑顔を見ると心が軽くなる。
でもその感情を「好き」と言葉にすることはできませんでした。

なぜなら、当時の僕にとって「好き」という感情は男の子が女の子に抱くものだと教え込まれていたから。
だから「友達として好きなんだ」と自分に言い聞かせていました。

思春期の葛藤と自己否定

中学生、高校生になると周りは恋愛の話題で盛り上がります。
誰がどの子を好きだとか、誰と付き合ったとか。
僕もその輪に入るために、無理やり女子に興味を持とうとしました。

女子に告白されたとき、断るのが申し訳なくて付き合ったこともあります。
でも、手をつないでも心は動かない。
「自分はどこか欠陥があるんじゃないか」と思い始め、自己否定に苦しみました。

誰にも相談できず、孤独な思春期を過ごしたのを今でも鮮明に覚えています。

そんな僕にとって救いになったのは、もし当時インターネットで匿名でつながれる場所があれば…という想像です。
今の時代なら、ハッピーメール
のような安心できるコミュニティがあり、同じように悩む人と出会うチャンスがある。
孤独な10代の頃に、そんな場があったらどれだけ楽だっただろうと思うのです。

恋愛を通して気づいた本当の気持ち

大学に入り、社会人になってからも、僕は何度か女性と付き合いました。
一緒に食事に行ったり、旅行に行ったり。
確かに「大切にしたい」という気持ちはありました。

けれど、心から情熱を注ぐような「ときめき」は、なぜか感じられませんでした。
逆に、同じ職場の男性の仕草や声にドキッとする自分がいました。
そのたびに「これは人には言えない感情だ」と心にフタをしてきたのです。

30代後半、ついに自分に嘘をつけなくなりました。
「自分は本当に好きになる対象が男性なんだ」と認めざるを得なかった瞬間です。

ただ気づいたところで、実際に出会いのチャンスは少ないのが現実。
特に40代になると、自然な出会いはますます難しいと痛感しました。

そんなときに役立ったのが、出会い系サービスです。
僕は勇気を出して イククル
に登録しました。
驚いたのは、同世代の男性ユーザーが想像以上に多かったこと。
「地方に住んでいても、同じような人がちゃんといるんだ」とわかっただけで、孤独感がぐっと薄れたのを覚えています。

「ゲイになった理由」をどう受け止めているか

気づいてからしばらくは、「なぜ自分はゲイなんだろう」と理由を探そうとしました。
育てられ方が影響しているのか? 遺伝なのか?
でも調べても、はっきりした答えは見つかりませんでした。

やがて僕は「理由を探すこと自体に意味はない」と気づきました。
これは性格や背の高さと同じで、ただ「そうである」という事実にすぎない。

今では「ゲイになった理由」を考えるよりも、「ゲイである自分を受け入れる」ことの方がはるかに大切だと感じています。
その受け入れができた瞬間から、肩の力が抜けて人との関わりも自然になっていきました。

まとめ:理由よりも大切にしたいこと:

僕がゲイだと気づいたのは、決して早いタイミングではありませんでした。
むしろ40代になってようやく受け止められたというのが正直なところです。

でも今振り返って思うのは、

・「なぜそうなったのか」を探す必要はない
・大切なのは「今の自分を受け入れること」
・そして、自分の気持ちを正直にできる居場所を見つけること

この3つです。

もし今、自分の性的指向に悩んでいる人がいたら、どうか理由探しで苦しまないでほしい。
そして僕のように、ハッピーメールイククルをきっかけに、誰かと安心してつながってみてほしい。

僕はそれで「一人じゃない」と心から思えました。
それだけで、生きやすさは大きく変わります。

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